jetskix2のブログ

人質司法と闘う前科者

寮に移る

寮に移る時は、朝の配食の時に「荷物まとめろ」と言われる。受刑者はこの言葉を待っている。いつなんだろうと思っていたが、5月に入ったある日言われた。その後、親爺が来て「今日で最後だ」と言った。俺は親爺に「世話になりました」と言ったが、親爺は日常のことなので聞き流していた。でも、この親爺だったから、なんとかムショ暮らしができたんだ。

寮に移った。もう煩いことは言わないと担当刑務官から言われた。やっちゃいけないことはやるなというだけだ。部屋に鍵もない。トイレは部屋にない。自由に行ける。やや普通の生活だ。みんなでテレビもみる。部屋の出入りで右手を上げる必要もない。

やっと、やっと、ここまで来たか。普通の事務サラリーマンがなんとかムショ暮らしを無事に終えた。

みんなで、出た後どうするんですかのような話にもなる。ある人は、とりあえず大学にいっている娘の様子を見に行きたいなんて言っていた。とにかく、ムショとおさらばできるという気持ちだけで、ほかに考えることはない。